回線ブッキングってなにさ。

回線ブッキングってなにさ。

「回線ブッキングってなにさ」
初めて聞いた時の正直な感想です。

入社前で不安いっぱいの3月末日。
会社に呼び出され告げられたのが、この部署への配属でした。
もう4年前になります。

私は業界知識ゼロでの入社だったため、部署名だけでは仕事内容が想像できず。
頭に疑問符をたくさん浮かべて帰路についたのをよく覚えています。

今回はそんな不思議な名前の部署についてお話しします。

【回線ブッキング】は、日本テレビ局内の【回線センター】にある部署です。
同センターには【SDC/SOC】という部署があり、連携を取り合って仕事をしています。

SDC/SOCについては過去BLOGもご参照ください。

SDC/SOCは回線の出入り口ですが、
回線ブッキングはその一部について、主に事前の回線予約・管理を担当しています。

では具体的に回線とは何か。
例としては【ネット回線】が挙げられます。

インターネットの回線ではありませんよ。
テレビ局128社を地中の光ケーブルなどで直接接続している映像回線です。
各社が相互に映像を送受信できるものなのですが、
こやつが放送において重要な役割を持っています。


皆さんは、テレビ放送がどうやって家庭に届くかご存じですか。
アレ。スカイツリーだけで全国の放送をカバーしているわけじゃないんですよ。
実はあの塔は関東の放送しか担ってないんです。
……皆さんご存じですよね。恥ずかしながら、私は入社するまで知りませんでした。

放送内容が、東京のキー局から各地の系列局に送られ、そこからさらに各家庭に伝送される。
これが関東を除いた、各地テレビ放送の簡単な流れとなります。


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では、東京から各地に放送内容を送る方法は、なんでしょうか。
お察しいただけているかと思いますが、ここで登場するのが【ネット回線】です。


NTTコミュニケーションズの回線網を使用して、
常時東京キー局の放送内容を各地に伝送しています。
これが正常に繋がっているかを予約、管理、チェックするのが回線ブッキングの主な仕事です。
正常に繋がっていないとどうなるか。
映像が途切れるので、放送事故となります。恐ろしいことです。


また、ネット回線は素材映像の伝送にも使用されます。
例えば地方で地震や事故など起きた場合、この回線を使用して映像を受け取り放送するわけです。

その他にも様々な種類の回線があり、
用途や場所によって使い分けて映像を伝送しています。


なお、日本テレビから系列局への素材映像伝送は、
ニュースチャンネルさんが集約していることが多いです。
下記BLOGも併せてご覧いただければ、よりイメージがつくかと思います。




長くなってしまうので、詳細は別の機会にでも。


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最後に。
私のことを少しばかりお話しさせてください。


私は大学時代から、ボランティアで地域の子どもに演劇を教える活動をしています。
脚本を書いたり、演出をしたり。悪戦苦闘中です。

正直、社会人になったらもうできないだろうと思っていました。
でも、意外と続けられているんですね。

これは、放送技術本部にシフト職場が多いことが理由かと思います。
勤務時間がはっきり区切られているので、プライベートにも時間を割きやすいです。

先日社長賞をいただいた際、社長から「演劇はもう続けていないのかな」と問われました。
入社式でお話したのを、覚えていてくださったそうです。
「続けてますよ」と答えると、とても驚かれたのを覚えています。

驚かれるのも無理ありません。
私自身、仕事との両立ができずに断念していく人を何人も見ました。

でも、現に続けられている。
このように【ワークライフバランスが保ちやすい】というのは、
コスモ(放送技術本部)の良いところだと思います。
これは自信を持って言える部分です。

それに最近では、仕事も楽しくなってきました。
新しいこと、未知のことに遭遇して知識を得るのはいくつになっても楽しいです。


「仕事は5年目くらいから脂がのってくる」
お世話になっている派遣先の上司の方が言っていました。
私も4月から5年目。精進に励んでいきたいと思います。


それではまたいつか。

Text by
放送技術本部
伝送・放送管理グループ立原 直樹