DITって何?
DITって何?
はじめまして。撮影コーディネートグループの仲野です。
私たちの部署は、4月からコスモ・スペースに仲間入りしました。
映画・ドラマやCM・VP(ビデオパッケージ)を中心とした撮影業務を行っており、
私は「DIT(ディーアイティー)」として撮影に参加しています。
ところで、この「DIT」という職種、皆さんはご存知ですか?
今回はこのDITが何をしているのかを説明させていただこうと思います。
ずばり、DITとは!
Digital Imaging Technician(デジタル イメージング テクニシャン)
の略です!
英語だと全くイメージが湧きませんよね?
なので、私から簡単にご説明します!
近年、カメラの収録媒体がテープからデジタルデータに移り変わり、デジタル化したワークフローの中において、安全にデータをバックアップすること、撮影内容をポストプロダクションへ橋渡しすることがとても重要視されています。
DITは、これらを担う役割の必要性と需要の観点から、専門分野として数年前より注目され始めている職種です。
海外と比べて、日本ではまだDITが明確に確立されていないので、担当者によって作業内容が違うことがあります。
ということで、ざっくりですが私が行っている作業内容を紹介しますね。
撮影前 ~使用機材の選定~
撮影スタッフとの打合せ、あれこれ
- カメラの収録設定詳細
- 撮影スケジュールと照らし合わせて収録メディアの枚数確認
- 現場でのカラーコレクション作業の有無
- 簡易合成作業の有無
- モニター台数などの確認
※制作スタッフと編集作業用のファイル形式、バックアップ済のHDD or SSDの納品日時の確認もします。
撮影本番
撮影現場での仕事、あれこれ
- 現場でカラーコレクションを行い、作品のトーンを作る
- 簡易的に合成作業を行い、完成に近いイメージをモニターに出す
- 商品ロゴや注釈等のテロップをモニターに出して画角のバランスを見る(CM撮影時に多い)
- 現場収録機でのプレイバックチェック
- モニターでのフォーカスチェック
→カメラのセンサーサイズがラージフォーマットとなると、被写界深度が浅いため
フォーカスを合わせるのがよりシビアになるので要注意。 - フレーム内のバレ物チェックと報告
→バレ物とは・・・スタッフやマイクの見切れ、ピクセルエラー等。 - タイムコードの管理、カメラへの音声入力について録音部と相談
撮影後
撮影本番中も含めた、あれこれ
撮影済メディアから、SSDやHDD(正、副)2台にデータをコピー
→この時、コピーが間違いなく出来ているかをチェックするベリファイ機能付きのソフトを使用。
- コピーしたデータがマスターデータになるので、一番重要な作業になります。
- 収録したデータに不具合が起きていないか、ノイズがのっていないか等、ファイルを再生して確認します。
その後、オフライン編集作業用のデータへの変換作業を行い、SSDやHDDで納品となります。
以上、簡単ですが私が行う作業内容の一例をご紹介しました。
このように、DITの作業は多岐に渡るため、一人で対応しきれない場合もあります。
こういう時のために撮影データのバックアップ等、主にデータの管理作業のみを担当するDM(データマネージャー)という職種もあります。
撮影やデータバックアップ作業が深夜にまで及ぶことがあり大変な時もありますが、携わったCMがテレビでオンエアされたり、映画のエンドロールに名前が出ると嬉しく思います!
最後に宣伝となりますが、、、
🎬10月15日(金)公開の原田眞人監督の「燃えよ剣」
にも参加しています。
よろしければご覧ください!