初海外ロケレポート~エジプト&香港~

初海外ロケレポート~エジプト&香港~

制作技術本部テクニカルスタッフグループ2年目の竹本和生です。


今回、私は初めての海外ロケに行きました。

1年目の年明けに2ヶ国行かせていただきました。
・1/20〜29 エジプトロケ
・2/10〜12 香港ロケ

海外ロケ①エジプト

世界最大のピラミッドのあるギザの発掘作業をメインとしたロケでした。
他に、「太陽の船」の復原作業の現場や、サッカラという場所にも行きました。


内容としては、発掘作業の作業員の声、作業音、インタビューの音声収録が中心です。

エジプトの言語はアラビア語と英語です。
英語は苦手なのでうまく聞き取れず、さらにアラビア語だと尚更何を話してるのかわからないという状況でした。
なので作業員の方の会話は、盛り上がってると感じた方向にマイクを振るなどして声を拾っていきました。

砂を掘る音、砂を運ぶ音など、発掘作業にはたくさんの音が詰まっています。
砂漠は都会のように高い建物がなく、上を見れば太陽。
太陽を遮るものはないため、影が出ないようにガンマイクを振ることを注意していましたが、何度も影が出ていて注意されることがありました。
普段はコンクリート等の足場がしっかりした場所での仕事が多いので、砂漠という足場の不安定なところや、傷つけてはいけない壁に囲まれた狭い空間といった場所でのガンマイクを振ることは難しく感じました。
マイクで音を録りながらケーブルも捌き、自由に動くカメラマンの動きに合わせて足場の悪い場所を動き回る。
ライブやスポーツ中継でカメラアシスタントとしてケーブルを捌いている時とは違い、一度に多くのことを考えながら行動をしなければいけなかったので、大変でした。


エジプトロケの感想

足場の悪いところや狭いところでのガンマイク振り、複数人いる現場の音録り、移動中でのインタビューなど初めてのことが多く、学びの多い1週間のロケでした。
言語はわかりませんでしたが、発掘作業中に何か出てきた時の喜びと勢いが伝わり、
また、現地の方が私たちを暖かく歓迎してくれ、仕事ではありますがとても楽しいロケだったと感じました。

そして、今回のロケで心に残っていることは、日本人のエジプト考古学者である、
東日本国際大学 吉村作治総長がインタビュー時に仰っていた言葉。

「できるかできないかじゃない、やるかやらないか」

できるできないかを考える前に、まずやらないとできるかできないかわからない。
私はカメラマンを目指し、この業界に入りました。
しかし、今回エジプトロケが決まり、音声を勉強することになりました。
当初は音声業務について難しいイメージがあり、不安があったのですが、今回このロケに参加し、この言葉を聞いたことで、 何事にもチャレンジしてみてから、判断してみようという気持ちになりました。
エジプトに来てよかったと思います。

海外ロケ②香港

香港ロケでは旧正月のパレード、花火、お寺での初詣の様子を撮影しました。


パレードに参加した日本人アーティストのインタビュー、パレードの様子、お寺に参拝しにきていたお客さんのインタビュー、花火の様子などの音を録りました。
旧正月だったということもあり、どこに行っても楽器や音楽で賑わっていたので、音を調整するのが難しかったです。

香港ロケの感想

音声としての仕事は少なく、CAとしての業務が多かったのですが、
あまり動くことができず、もっと周りを見て、考えて行動するべき場面が多かったです。
時間が少ない中での準備でも、必要か不必要かを瞬時に判断し現場で対応できるようにならないといけないと思いました。

全体の感想

今回この2カ国に行かせてもらえて、多くの学びと多くの失敗をしました。
最初、音声として海外に行くと聞いた時は緊張と不安でいっぱいでした。
右も左も分からないような状態でしたが、海外ロケを通して「音声業務楽しいな」と思えるようになりました。
普段の現場でも音声業務のみでなく、CAとしても視野が広がり、音声を担当してよかったと思いました。 この2ヵ国で学んだことを、日本の業務でも生かしていきます。


Text by
制作技術本部
テクニカルスタッフグループ竹本 和生