「第99回箱根駅伝」現場レポート
「第99回箱根駅伝」現場レポート
皆さん、こんにちは!
制作技術本部 テクニカルスタッフグループの西野 楓樹です。
今回は、私が音声スタッフとして参加した、
「第99回箱根駅伝」業務について、レポートします。
お正月の風物詩ともいえる箱根駅伝ですが、その歴史は長く、
1920年から始まり今年で99回目。
毎年、1月2日・3日の2日間にかけて行われています。
中継は日本テレビ系列の全国ネットで生中継されており、
毎年楽しみにされているという方も多いと思います。
私も、入社する前までは毎年自宅のテレビで観戦していました。
今回私は、「山登りの5区」と「山下りの6区」、
その中腹あたりに位置する「宮ノ下」というエリアの中継を担当しました。
過酷と呼ばれるエリアで、毎年注目を浴びている場所です。
私たち技術スタッフの現場は、
12月31日・・・・セッティング
1月1日・・・・・リハーサル
1月2日、3日・・・本番
といったスケジュールになっており、
セッティングはスタッフ全員でケーブルを引っ張るところから始まります。
車も多く通る道路上にケーブルを通すため、吊り上げる場所などは、
特に気を配りながら作業を進めていきます。
そこからカメラマンは撮影機材のセッティング、音声は音声機材のセッティングと、
各セクションに分かれて作業を行っていきます。
音声スタッフは、「選手がアスファルトを踏み進める音」、「現場の環境音」、「観客の拍手」など、
それぞれの音をより臨場感ある音として届けられるように、マイクもひとつひとつこだわって丁寧に設置をしていきます。
マイクの角度が少し違うだけで全く異なる音が取れるため、細かいところもこだわりをもてるところが、
私が音声を担当する中で一番のやりがいだと感じています。
そして、いよいよ本番当日。
今大会は3年ぶりに沿道での観戦が再開し、箱根の沿道には応援を楽しみにしていた観客の皆さんがたくさん集まっていました。
中には選手が通過する何時間も前から場所取りをしている方も見受けられました。
こんなにもたくさんの人に愛され、見守られている大会なのだと、現場に参加したことで改めて感じることができました。
選手が私たちの中継ポイントに差し掛かると、自分が走るわけでもないのに緊張してきました。
そして、首位の選手が走ってきた瞬間、観客から大きな拍手が鳴り響きました。
コースを走り抜ける選手全員に温かい拍手が送られているのをみて、非常に感動しました。
今年はコロナ禍の影響で声出し自粛となりましたが、「宮ノ下」では選手が通過する際、
「大学の垣根を超えて選手を応援しよう」という考えから、
大学名ではなく選手名を町全体でコールするのが伝統の名物となっています。
次回大会こそは、この伝統が復活できることを願っています。
今回、箱根駅伝業務に参加でき、年に1度の大きな舞台のお手伝いができたことがとても嬉しかったです。
そして、来年も参加したいと強く感じました。
音声の知識を高め、より良い音を作れるよう日々努力していきたいと思います。
箱根駅伝をまだ間近で見たことがないという方は、是非一度沿道でご覧になってみてください!